恋……スル?-菅野 聡 編-
「心晴ちゃん、お待たせー」



ちょうどその時、ふわっとコーヒーの匂いを漂わせながら朝陽くんが戻ってきた。


カウンターに置いてくれたのは、いつものブラックコーヒーとトースト、それから目玉焼きにサラダとスープの付いたモーニングセットだ。



「わぁ、いい匂い!
早速いただいちゃう~」



パタパタと私も朝陽くんに負けじと見えないしっぽを振りながら、モーニングセットの置かれたカウンター席へと着く。


うん、やっぱり朝ご飯はちゃんと取らなきゃね。

私は手を合わせていただきますをした。



「…心晴ちゃん、だなんて。
何だ、朝陽と仲良い関係だったわけ?」



湯気の立ち上る熱いコーヒーに口をつける私に、リュウジが顔を覗かせながら訊いてきた。


その言い方から察するに、むしろあんたが朝陽くんと知り合いな事に私の方がビックリする。


て言うか!
食事の最中にまで声をかけないでよね!


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