恋……スル?-菅野 聡 編-
「はい、お待たせ。
菅野さんには、いつものオリジナルブレンド」
やがて間もなく、朝陽くんは聡の前に香りのよいコーヒーを差し出した。
「ありがとう」
聡は差し出されたコーヒーカップを手に持つと、ゆっくりと口につけた。
「…うん。
適度な酸味に控えめの苦味、それに深いコクと香り。
さすが河合さんのブレンドしたコーヒーは美味しいね」
「あは。
ありがとうございます、菅野さん」
そんな2人の様子を、目を点にして見ていた私。
え。
だって、そんなのまるで………
「…聡、ここにはよく来てるの?」
「そうだよ。
評判のカフェだって知ってからは、殆ど毎日午前中に通ってるんだ」
毎日って!
じゃあ、私とはすれ違って来てたって事!?
…ウソだぁー!!