恋……スル?-菅野 聡 編-
朝陽くんのコーヒーを教えてあげるつもりだったのが、むしろ私の方が聡に教えられてしまった。

意外にもコーヒーには詳しくて、初めて聡の口からあれこれしゃべってるのを聞いた気がする。




そうして聡のウンチクを聞きながらコーヒーを飲み干すと、私たちは朝陽くんのカフェを出た。


別に今日は、喫茶店デートをするってわけじゃあない。




そしてよく歩き慣れた道をまっすぐに並んで行くと、今度はうちの職場アトリエrelierが見えてきた。


ガラス張りの店内をチラッと覗くと、お店の方に専務の姿を見つけた。



ふふふ。
今日は私、公休ですからね。

専務、お仕事頑張って下さいよ?


なんてイヤミを心の中で言うと、ガラスの向こうの専務が私と目が合った。


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