恋……スル?-菅野 聡 編-
商店街の向こうを2人で並んで歩いて来たのは、1年前に行ったきりの小さな映画館。
人も少ないのは、1年経っても相変わらずだ。
そして当然、あの時に見た映画はもうとっくに終わっている。
だけど1年ぶりだっていうのに、まるでつい昨日来たかのようで、ここだけ時間が止まってたみたいな錯覚に陥ってしまった。
「…懐かしい」
あの時はおろしたてのカシュクールのワンピースを着てきたのに、聡ったらまるで気にもかけてくれなかったっけ。
ずっと聡の視野に入りたくて、私はそればっかり考えていたな…。
「梅津さん…?」
俯く私を心配して、聡が顔を覗かせてきた。
…大丈夫。
だってもう、聡と気持ちは通じ合ってるハズだもんね。
人も少ないのは、1年経っても相変わらずだ。
そして当然、あの時に見た映画はもうとっくに終わっている。
だけど1年ぶりだっていうのに、まるでつい昨日来たかのようで、ここだけ時間が止まってたみたいな錯覚に陥ってしまった。
「…懐かしい」
あの時はおろしたてのカシュクールのワンピースを着てきたのに、聡ったらまるで気にもかけてくれなかったっけ。
ずっと聡の視野に入りたくて、私はそればっかり考えていたな…。
「梅津さん…?」
俯く私を心配して、聡が顔を覗かせてきた。
…大丈夫。
だってもう、聡と気持ちは通じ合ってるハズだもんね。