みぃちゃんのお人形
お人形
母「葵~。部屋片付けといて頂戴ね~」

葵「はいはい」



月影 葵

高校二年生

家族構成は、母、父、私。そして、亡き妹

妹が死んだのは十年前の雨の日

私より二歳下の妹は

五歳のときに誤って屋上から転倒

・・・・あっけなく死んだ

葵「みぃ・・・」

妹の名前は

実李那-みぃな-

"みぃちゃん"の愛称で親しまれていた。自慢の妹

葵「あれ。なにこれ・・」

みぃの部屋のガラクタの山から

金髪の巻き毛がぴょこんと出ていた

葵「わぁ・・なつかしい。セイラ・・」

ボロボロになってるけど

間違いない

セイラだ。

セイラというのは私の妹、みぃが三歳のときに

初めてねだって買ってもらったお人形だ

葵「どうしよう・・・これ・・・」

ボロボロのところは直せるかもしれないけど

第一私は高2だ。

こんなの部屋に飾っていたら、私のキャラが壊れるし

子供っぽい

葵「しょうがない。捨てるか」



-マッテ・・・

葵「!?」

なに・・?



・・・空耳よ。きっと。



声を無視してゴミ袋にセイラを押し込む

・・・・後々、大変なことになるのに
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