†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「樹里、イッた?」
「ん……」
快楽の余韻で、話すことすらままならない。
あたしはただ、彼の大きな胸にからだを預けていた。
「可愛いよ、樹里」
「やだ……」
ちゅ、と額にキスをされて、ぴくんと肩が上がってしまう。
「れ、ん……もう一回、しよ?」
「じ……」
あたしは彼の形の良い唇をそっと塞ぐ。
「今度は、一緒に……イキ、たい」
恥ずかしいこと言ってるって、分かってる。
けど……離れたくない。
どうしても、あなたと抱き合っていたい。
「あっ、廉……」
ひょいっと抱き上げられて、体が宙に浮く。
そして、連れてこられたのは寝室だった。