†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ


ーー東京警察病院。




「こちらです」




「ありがとうございます」




あたしは岡田くんと一緒に廉の病室まで来た。




廉…やっと、会える……。




病室のネームプレートには“雨宮廉”の名前がある。




あたしは緊張ぎみに、病室の扉を開いた。




ーーガラッ




「廉っ…!!」




「雨宮!!」




病室に入ると、廉がベッドの上で上半身を起こしていた。




「良かった…!目が覚めて……」




あたしは思わず、廉の首にしがみついた。




「……は…?おい、離れろよ」




いきなりグイッと体を引き剥がされた。




れ、ん…?




「雨宮、何言ってんだ?お前の彼女だろうがよ」




岡田くんが困惑気味に尋ねた。




「彼女…?意味が分からない。つーか…お前、誰だ?」




その言葉に、心が凍りついた。



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