†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「れ、ん…」
ニットワンピの裾から入る手に、体が熱くなる。
「樹里、熱いな」
「んっ…い、言わないで……」
大きな手で背中をなぞられると、ピクンと震える。
「廉、ここ病院だよ?するなら、家で…」
「うるさい」
いきなり激しいキスをされ、言葉を失う。
今、こうしているのは彼が好きだから。
「はぁっ…、ん…」
服がはだけたまま、彼と抱き合う。
「樹里…力抜いてくれ」
「ん……」
準備の整った彼が、優しくあたしを抱き締めて、腰を沈めてきた。
「あ…っ……ん…」
思わず漏れた声を、彼の大きな手がそっと覆う。
「少し、我慢な」
ゆっくりと動く彼に、涙が溢れる。
好き。
彼の優しい手が、涙で濡れていく。