†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ


「あ…っ、……っ…」




か細く漏れる甘い吐息を、どうしても我慢できない。




我慢なんて言っておいて…廉の指はあたしを攻め立てる。




熱に浮かされた頭は、正常には動いてくれない。




「や、っ…廉……」




もう我慢できなくて、彼に縋り付く。




優しく労わるような腰の動きは、焦らされているのと同じ。




もっと奥まで欲しいのに、なかなか満たしてはくれない。




「どうした?樹里」




廉の息だって荒いのに、小悪魔な笑みを浮かべて余裕を見せてる。




「もっ、と…」




「ん?」




「もっと…奥、まで……」




恥ずかしいセリフに泣きたくなる。




でも、だって満たされない。



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