†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
ーー…
「……ん…」
優しく髪を撫でられる感触に、ゆっくりと瞼を開ける。
「起きたか?よく眠ってたな」
「れ、ん…」
ちゅ、と額にキスをされて、視線が絡み合う。
そっか。
あたし、さっきまで廉と…。
まだはだけたままの服に、恥ずかしくなる。
「ごめんね、寝ちゃって…」
「お前の可愛い寝顔が見れたからな。気にするな」
カアッと顔が熱くなるのが分かり、彼の胸に顔を埋める。
「ごめんね。病院だって分かってるのに…もっと一緒にいたい」
「んな可愛いこと言うなって…」
廉はあたしの髪を撫でると、首筋にキスをし始める。
「ん……」
再び熱くなる体に、ゆっくりと力を抜く。
「樹里、抱きたい」
「……っ」
あたしは好きな人に求められる幸せに酔いしれて、彼の背中に手を回す。
「愛してる、樹里…」
「あたし、も…」
そのまま、また2人で抱き合った。