†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
彼と再び抱き合った後。
あたしは廉にご飯でも作ろうかと思い、キッチンを借りた。
卵をかき混ぜていると、廉があたしの後ろから腰に腕を回してきた。
「樹里、腹減った」
「ふふ、もう少し待っててね」
子供みたいにあたしに甘える彼に、顔がほころぶ。
「何作ってくれんの?」
「オムライスだよ。廉、好きだよね」
すると、廉の表情がみるみるうちに明るくなっていく。
「楽しみだな、樹里のオムライス」
顎を掴まれて、不意打ちのキスをされる。
「もう。廉ったら…」
「ごちそーさん。」
ペロリと舌を出す無邪気な彼に、あたしも思わず微笑んでしまう。
時間が経つごとに、廉のこと好きになってる気がするな…。