†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ

「んんっ…廉……」




ベッドでうつ伏せにさせられて、背中のラインをゆっくりと舐められる。




思わずピクンと反応して、シーツを握り締めると、その上に彼の大きな手が覆い被さってきた。




「樹里、声我慢するなよ」




「やっ…」




枕に必死に顔を埋めて、震えるほどの快楽に耐えていたあたし。




廉はすぐに気付いてしまう。




スルリとシャツを剥がれて、ブラの肩紐をずらされる。




「綺麗な肌だな。ずっと触れていたくなる」




「あんまり、見ないで…」




こうして廉と肌を重ねるのは、初めてじゃないのに。




まるで初めて彼に抱かれた時みたいに、緊張してる自分がいる。




再び正面を向かされると、濃厚なキスをされた。




「ン……」




鼻から漏れるような、自分の甘い声に顔が赤くなる。




キスが段々激しくなっていって、そのまま首筋にも唇が這う。




「あっ、やだ…そこ……」




「俺のもんだって印」




首筋の一番弱い所に、強く吸い付かれて身をよじる。




記憶のなかった廉も、こうしてよくキスマークを付けてきた。




あたしも、それを拒むなんてことはしなかった。



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