†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「ううん。大きい背中だなって」
「ふっ、そうか?」
廉は寝たままのあたしに、いきなりキスをした。
「ん…どう、したの?」
重なるだけのキスなのに、そこから熱を持っていく。
「可愛い唇だなと思ってな」
廉は妖艶な笑みを浮かべると、すぐ様あたしに覆い被さる。
「いつまで残るかな…」
廉は長い指で、さっき付けたキスマークをなぞる。
「見えちゃったら、恥ずかしいよ…」
「じゃあ、見えない所にも付けてやるよ」
廉はあたしが胸元を隠していたシーツを剥ぐと、鎖骨と膨らみの間に顔を埋める。
「あっ…ぁ、」
チクッと甘い痛みが走り、赤い花が咲く。
「もっと、いいか?」
「やっ、だめ…。」
ダメ、なんて言っておいて、あたしは少し期待してる気がする。
廉がこうしてあたしに触れてくれることを…。
「んん…」
鎖骨に歯を立てられると、ピクンと体が跳ねる。
さっき抱き合ったばかりなのに、もう体が熱い。
「廉、もうダメ…だよ…」
「ダメと言ってる割には…ここはこんなだけどな?」
敏感な場所に指を挿れられて、あっ!と声が漏れる。
「いじ、わる…」
「黙ってろ」
少し強引だけど、ドキドキと高鳴る心臓。
「廉、大好き…」
「俺は好きより、愛してる」
きつく抱き締め合い、真っ白な世界に意識を手放した。