†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
仕事が終わった後。
あたしは廉のマンションに来ていた。
廉はあえて美智瑠さんのことには、触れない。
「樹里、久しぶりに一緒に風呂入るか」
「えっ…あ、うん。」
廉は優しく笑うと、「風呂溜めてくる」と言ってお風呂場に消えた。
廉、優しいな…。
あたしのことを凄く大事にしてくれてることが分かる。
だからこそ、美智瑠さんのとこには行って欲しくないよ…。
「樹里、寒くないか?」
「うん、平気…。」
廉と一緒に入るお風呂。
真後ろに感じる彼の体温に、胸が高鳴る。
エッチしてる時とは、また違う体温。
「廉、ギュッてして…」
「ふっ、こうか?」
廉はあたしの体を前向きにすると、大きな胸で抱き締めてくれた。
濡れた肌が、また艶かしい。
「廉、キスしたい…」
「あぁ、分かった」
唇が重なり、甘い吐息が漏れる。
「んっ…」
「煽るなよ…止まらなくなる」
廉はあたしの腰を指でなぞる。