†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「分かってる。分かってるけど…」
「なら……もうあのことを一人で背負い込むのはやめろ。お前一人が悪いワケじゃない」
廉は真剣な声で言う。
あたし一人の、せいじゃない…?
「樹里は岡田を守ろうとした。それだけでアイツはすげぇ救われたと思うがな」
岡田くんが…?
「あたし……ずっと後ろめたかったの。岡田くんだけが、あんな後遺症が残るような大怪我をして……あたしは無傷で……っ」
「……樹里」
「岡田くんに、恨まれてるんじゃないかって、不安で……」
「恨むわけないでしょ」
!?
後ろから聞こえた廉ではない声。
この声って……。
「岡田くん……」