†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
――…1週間前。
「えっ?昇任試験があるんですか!?」
あたしの耳に試験の話が入ってたのは、1週間前のこと。
「あぁ。ウチの部隊では手柄を上げて昇任していくヤツが多いから、あんまりメジャーな話ではないんだがな。一応話しておこうと思ったんだ」
手柄……か。
あたしはまだ、そんなに上げれてない。
「どうする?受けるか?宮崎」
「………」
そんなにチャンスがない昇任試験。
あたしはまだ巡査部長でしかない。
夢の警部補になって、警部になって……SATの上に立つのが夢。
「受けます!」
あたしは桐島隊長にそうハッキリと言った。