†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「桐島司令官も、俺を引き止めてくれた。“お前はウチの大事な戦力であり、大事な仲間だ。お前を失うことは、チームにとっても、俺にとっても残念で仕方がない。”ってさ。」
「桐島司令官が……」
あの人は、本当に仲間思いだ。
仲間の命は自分の命。
そんな考えの人だから。
「嬉しかったよ。司令官にそんなこと言ってもらえてさ。でも俺は……これからはみんなとは違う道に行く」
「………」
しんみりとする雰囲気の中で、岡田くんは静かに口を開いた。
「そんな顔すんなって。俺達、SATじゃなくても仲間だろ?」
「あぁ、もちろんだ」
廉がすぐにそう言った。
あたしも何度も頷く。
岡田くんは、ずっとずっと…あたし達の大事な仲間だよ。