†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
店員さんを呼び、二つ定食を注文する。
うわっ!
この店員さん…絶対、廉に見とれてる!
そーいえば…さっきから回りにいる女の子達も廉のこと見てるような気がする。
廉……カッコいいもんね。
背は高いし、筋肉質だし、おまけにスタイルやルックスまで良いし。
「はぁ……」
「樹里、どうした?」
あたしの溜め息に、真っ先に気付いた廉。
「ううん。ただ、女の子達が廉のこと見てるなーって」
「はぁ?何言ってんだよ」
廉はケラケラと笑い飛ばす。
イケメンに限って、気付かないんだよね。
自分の魅力に。
「さっきの店員さんも、廉のこと見て顔赤くしてたもん」
「気のせいだろ。ありえないって」
何食わぬ顔でそう言う廉。
まぁ、廉の気持ちがあたしにあってくれれば、それでいいんだけどね。