†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
最愛の女―side 廉―
「あっ……れ、んっ…」
俺の背中に爪を立て、甲高い声を上げる樹里。
ここは俺のマンションの玄関先のフローリング。
俺は我慢できず、そのまま彼女をフローリングの床に押し倒し、その華奢で小さな体を求めてしまっていた。
「はぁ……はぁ……っ」
既に熱く火照った体は彼女も同じで、お互いに限界が近付いていた。
「やっ、廉……あたし、もう……」
「俺も、そろそろ……」
ポロポロと涙を溢す彼女を、本気で愛おしいと思う。
樹里の泣き顔を見るだけで……それだけで、理性がぶっ飛びそうになる。
「れ、ん……っ…」
「樹里……愛してる……」
壊れそうに細い体をきつく抱き締め、俺は律動を速めた。
樹里は涙で濡れた瞳で俺を見つめ、“好き”と呪文のように呟いている。
初めて会った日から……ずっと変わらない思い。
お前だけを守り、愛したいという思い。