†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「はぁー…疲れたぁ」
訓練終了後。
あたし達、第一小隊は訓練場の後片付けをしていた。
あたしは的を片付ける係。
廉は空薬莢を数える係。
「廉、終わりそう?」
「あぁ、あと二つだ。探してこなきゃな」
廉はうんざりしたように椅子から立ち上がる。
「じゃあ、あたしも手伝うよ!」
「いいのか?樹里の担当は……」
「あたしはもう終わったから大丈夫。的、片付けるだけだったし」
あたしがそう言うと、廉は「なら頼もうかな」と微笑んだ。
「樹里。この後、飲みに行かないか?」
「行く行く!あたしも飲みたい気分だったー」
廉とゆっくりする時間も欲しかったし。