†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「廉は出会った頃から、あたしのこと助手席に乗せてくれたよね」
「ははっ。俺はあの時からお前のことが気になって仕方がなかったけどな」
廉のそんな些細な言葉に、胸がきゅんとなる。
あたしも……ずっと廉を想ってた。
「あの時……廉に出会えて良かった。あたし、今凄く幸せなの」
「あぁ、俺もだ。樹里……俺の彼女になってくれて、ありがとうな」
廉は優しい声でそう言った。
その言葉に、泣きそうになってしまう。
「そんなの……あたしだって一緒よ」
ありがとう、廉。
あたしのこと、こんなに大事にしてくれて。
今夜は…本気で酔えそうな気がした。