†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「ぶ、ぶっ殺すぞッ!!ほ、本気だぞッ!?」
!?
あたしは無線から聞こえた声に驚く。
「隊長、マイク仕掛けたんですか?」
廉が桐島隊長に連絡を取る。
『あぁ。技術支援班がやってくれた。雨宮、宮崎、お前らが先に突入しろ』
「「了解」」
あたし達は返事をすると、突入準備に入った。
「樹里……気を抜くなよ。」
「分かってるわ。廉こそ」
あたし達は微笑み合うと、裏口に立った。
「鍵が掛かってるな……こじ開けるぞ」
「了解」
二人で扉から少し離れ、思いきり扉に向かって蹴りを入れた。
ーーガシャーン!!
窓が割れ、扉が開く。
今だ!
「な、なんだっ!?」
中から犯人らしき男が一人出てきた。
その瞬間、廉が男に向かってタックルした。
「うおぉぉぉぉ!?」
犯人は大声を出しながら、廉に倒された。
「大人しくしろ!」
廉は男の後ろに回り、頸動脈を締め上げた。
「ぐぅ……」
男はうめき声を上げ、意識を手放した。
「よし、確保だ」
「うん」
男の手に手錠をし、応援を呼ぶ。
あとは……一人だ。