†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「れ、廉っ…!」
「俺にはこいつしかいらない。」
廉は優しくあたしのこめかみにキスをした。
美智瑠さんは嫉妬に満ちた目であたしを見る。
「あたし…諦めないから。好きなんだもの、廉のこと」
「勝手にしろ。ただし、コイツには何もするな。するなら俺だけにしろ」
廉は低くそう言い、あたしの肩を抱いたまま美智瑠さんに背を向けた。
「廉……」
「俺ん家、行くぞ」
廉は優しくそう言い、車に乗り込んだ。
「廉、いいの?美智瑠さん……」
「いいんだ。樹里は気にすることないんだからな」
ポンポンと頭を撫でてくれる大きな手。
胸がきゅんとなる。
「廉……シたい」
「じゅっ…… 」
廉は驚いたような顔をしたけど、あたしは構わず彼の唇を奪った。