†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「好きなの、廉……」
「樹里……」
「美智瑠さんにも、渡したくない。廉は、あたしの男だもん……」
そこまで言うと、廉はあたしを強く抱き締めた。
「美智瑠なんざ関係ない。俺には樹里だけだ。今までも、これからも」
「……っ…」
優しく頬にキスをされ、ドキンと胸が高鳴る。
好き……。
廉だけがあたしの運命の人。
廉だけが……あたしを分かってくれた。
暗闇の底にいたあたしを、連れ出してくれた人。
あたしの……愛する人。