†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
ーー…
「……っ…ぁ…れ、ん…」
「っ……樹里」
もう立っているのも辛くて、今にも体が崩れそうで。
でも、そんなあたしを廉は逞しい腕で支えてくれる。
廉の部屋に着いてすぐ。
あたしは玄関先で熱い行為に酔いしれていた。
玄関先で求められるのは、二度目。
背中を壁に押し付けられて、そのまま……。
「んっ……れ、ん…声、聞こえちゃう…」
ここはまだ玄関先。
もしかしたら、部屋の前を通った人が……。
「大丈夫だ。言ってなかったか?この部屋……防音なんだよ」
「あっ…!」
ぴくんと肩が上がり、腰が砕けそうになる。
あたしの中に入ってきた廉。
あたしはたまらず彼の大きな背中にしがみついた。