わたしのピンクの錠剤
 
一ヶ月もしないうちに夕食はわたしの仕事になった。


それが美智子先生の狙いだったのかどうかはわからない。

ともかく、弁当ではなくお惣菜を買ってきて、それを器に盛りつけた。

最初、数の少なかった器も、少しずつ増えていった。


ある日、親父が大きな包みを持ち帰った。

開けてみると、それは炊飯器だった。


うれしかった。


親父に認められたような気がして、ホントに嬉しかった。



 
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