わたしのピンクの錠剤
気がつくと、親父の膝の上に頭を置いていた。
そして、あの懐かしい感覚がよみがえる。
私の前にわたしがいる。
それは、わたしが見つからなくなって初めて気付いた感覚。
そして、以前には気付かなかったわたしの心の有り様が、今ではハッキリ感じられた。
泣き疲れたのか、わたしは眠っていた。
それなのにひどく緊張している。
私のせいだと思う。
私のせいでこんなにも怯えている。
私はわたしの心を優しく抱きしめた。