わたしのピンクの錠剤
 
先生は何も言えず、わたしの肩を抱いた。

そして、大丈夫と言い、明日の約束をして帰っていった。

 
しばらくして、親父は酔って帰ってきた。

親父は、わたしをチラッと見て頷いただけで、ただの一言もしゃべらなかった。



その日、親父はテレビも見ないで夜遅くまで起きていた。


眠れないわたしは背中に痛いほどの視線を感じていた。


 
< 23 / 264 >

この作品をシェア

pagetop