わたしのピンクの錠剤
 
『誰だ、そこにいるのは』

『わ、私?』


『何なんだ、おまえ』

『あなたと同じ、居候?』



ざらついた手の感触が私の心をあからさまに撫でまわす。

その不快感に私は耐えられなかった。


『やめてよ』

あいかなはぴくんと驚いたが、私の心から手を離そうとはしない。


わたしが心配する。


『どうしたの?』

『あいかながしつこいの』



『・・おまえ、愛子なのか?』

唐突なあいかなの言葉だった。


『ど、どうして・・』

『愛子、死んだんじゃなかったのか』


『ち、ちょっと待って。愛子、愛子って・・』

『そうなんだろ。ああ、そうだ。愛子に間違いない』


 
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