わたしのピンクの錠剤
「昨日はどうだった。病院に行ったんだろ」
「うん、くすりをもらってきた」
「そうか、病名は何だった」
「びょうめい?」
「病気の名前だ。聞かなかったか」
「うん」
「美智子先生といっしょに行ったんだよな」
「うん」
「実はな、美智子先生、昨日も今日も学校を休んでるんだ」
「・・・」
「美智子先生、何か言ってなかったか?」
「ようじがあるって言ってた」
「どこに行くか聞いてないか」
「うん。家には、いないの?」
「あぁ、行ってみたけど、いなかった」
「ホントに?」
先生はしばらく考えていたが、ポケットから鍵を取り出して、テーブルの上に置いた。