わたしのピンクの錠剤
愛子と私
 
次の日、目が覚めても『わたし』はいなかった。


それでも私は学校へ行くことにした。

久しぶりの学校だった。


朝のホームルームが終わると、担任の加藤先生が私を呼んだ。


美智子先生が見つかったという。

安心したのもつかの間、美智子先生が事故で入院していると教えられた。


「うそっ、」

「いや、大丈夫。怪我は大したことないらしい。意識もはっきりしてるっていうし」


「どこの病院?」

「それが、千葉県なんだ」



私にはどうすることもできなかった。

美智子先生のことが心配でたまらない。

でも、あまりに遠すぎる。

わたしなら、どうするだろう。

何もできない私をわたしは許してくれるだろうか。


 
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