わたしのピンクの錠剤
九十九里浜
学校の中では、私はひとりだった。
美智子先生が入院してからは、尚更だった。
試しに保健室に行ってみると、そこには別の先生がいた。
先生の帰るところがない。
その現実に胸が締めつけられた。
担任の加藤先生が入院している美智子先生の様子を教えてくれた。
あまり具合は良くないらしい。
土曜日にお見舞いに行くけど、いっしょに行かないかと誘われた。
二つ返事で行くと答えたが、病院は遠いし親父が許してくれるかどうか不安だった。