淫らな眠りへの誘い
「ふ~ん・・あんたたち付き合ってんの?」

「えっ」

「だって一緒にきたでしょ」

私はぶんぶん頭を横に振りながら
「近所だからだよ」と言った。
どうしよう・・誤解されて大地くんがひやかされたら嫌だよね
そう思ってたのに

いつも私をいじめる男の子が
「あれ?お前・・なんでここにいるの?」
大地くんが
「あっ・・俺・・引っ越してきたんだ」

「ふ~ん・・そうなんだ」
その子は意地悪そうに笑って
「お前・・篠崎と一緒に来たの?付き合ってるの?」

「えっ?」
大地くんがその子を見る・・
「だからさあ・・キスとかしたの?あいつの」

そこまで聞いて大地くんが
「ハハハ・・お前さあ・・もしかして好きなんじゃないの?
だから気になるんじゃないの?安心しろよ、近所だから一緒にきただけ
これからも一緒に来るし、帰る・・
おばさんに頼まれたんだ
危ない奴が多いからってさ・・もしかして~お前のことだったりして」

言われた子は顔を真っ赤にして
「へっへんなこと言うなよ、あいつの親・・風俗だろ?あいつだって・・」

大地くんは顔をしかめて
「風俗?なんだそれ・・おばさんは洋服の会社に勤めてるんだぞ・・
変なこと言うなよ・・」

大地くんの声がクラスに響いた。みんなが聞き耳を立ててたから・・

うれしかった・・だれかが違うよって言ってくれたのが

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