淫らな眠りへの誘い
俺たちは誰もいなくなった実家に帰ってきた。

おじいちゃんおばあちゃんも亡くなっていたから・・

俺たちは当座暮らせるようにと荷物をほどき整理をした。

差し当たってあとではいいのを後回しにして・・

整理の目処が着いたのが夕方になってから・・

「近所に挨拶に行こうか・・」

母親が言った。何件か回って最後に斜向かいの家・・

呼び鈴を押してインターフォン越しに

「おばちゃん・・挨拶に来ました。」と母親が言った。

バタバタと音がして玄関の戸が開いた。

「大変だったね・・その子が大地くん?」

その家のおばあちゃんがお母さんをいたわるように言った。

「そうなの・・大地挨拶して・・」

俺はその人に向かってこんにちわと頭を下げる・・

「まあイケメンさんね・・うちにもいるのよ孫が・・同い年かな?
美桜~玄関まで来て~」

女の子?近所には男がよかったな
一緒に遊べるのに・・と残念に思った。

「は~い」と返事がして奥から出てきた。

「美桜・・明美おばちゃんと大地くんよ・・帰ってきたから挨拶しに来てくれたよ」

「こんにちは」

小さなかわいい声がした。


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