淫らな眠りへの誘い
声のしたほうに向いた。

くりくりっとした目のかわいい女の子・・

赤いチェックのスカートと白いブラウスを着ているその子は

色が白く赤に近い綺麗な唇をしていた。

はにかんで上目づかいに俺らを見る・・

こんなかわいい子初めて見た。

「大地・・挨拶は?」

母親に声をかけられて我に返った。

ドキドキする気持ちを知られたくなくてめんどくさそうに挨拶した。

やっと帰れると思ってたら

その家のおばあちゃんが

「ご飯は?食べて行きなよ。用意してるから」

と言われた。

その子と向い合わせに座らされた。

食べた気なんてするわけないなあと思ったけど

育ちざかりの俺はテーブルに乗せられたごちそうをいっぱい食べた。

その子はそんな俺をうれしそうに見ていた。

「そのから揚げ・・美桜が作ったのよ・・このごろじゃ私より上手で」

とおばあちゃんはうれしそうに話す。

それから俺はこの家で一緒に食事をすることが多くなった。

< 16 / 87 >

この作品をシェア

pagetop