淫らな眠りへの誘い
大地side2
新学期になった。

夏休みに脅迫されて付き合い始めたあの女とはまだ付き合っている。

誰とでも寝る女・・

いい加減離れてほしい・・

美桜とはもう挨拶すら交わさない関係・・

美桜はあの日・・女に突き飛ばされた日・・

それ以降も俺に声をかけてきた・・

おはよう・・

大ちゃんご飯食べてる?

優しい美桜

無視するしかなかった・・
俺と話しているところを見られたらあの女に何されるかわからない・・

無視する俺に美桜は悲しい顔をして

「ごめんね・・迷惑だったね・・もう声かけないよ・・」

そう言ってそれから挨拶の言葉すらかけてこなくなった。

時折悲しそうに俺を見ていた・・

美桜が傷ついている・・
その視線すらも美桜は俺の事を思ってくれてるのではとうれしく思えるひどい自分がいた・・

そんな俺への罰だろうか・・あの女がいなくなっても

もう俺は美桜の隣へ帰るという希望すらもなくなってしまった。

美桜の隣には俺より彼女を笑わせ守れるあの男がいるようになったから・・

もう美桜は俺を見ることすらなくなった・・


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