淫らな眠りへの誘い
美桜の部屋の前に青は止まった
開けろというしぐさをしたような気がした
寝ているんだろう
もう夜中だし・・

美桜はベッドに寝ていた…
机には薬の袋…睡眠薬と書いてある…

美桜の寝顔が部屋のほのかな明かりの中で見える

可愛い・・
起きるもしれないのにじっと見ているだけの俺
青が美桜の顔を舐めた・・
そしてじっと俺の顔を見る・・
同じようにやってみろということか?
俺は震える舌で美桜の上唇を舐めた・・
青の真似をして

舌・・俺の唯一汚れてない場所・・
女とはキスはしていなかった・・
望まれてもそれだけは嫌だった
ほかの場所は女との行為で汚れてしまった
指も体もそして俺自身も・・

汚れた場所で汚れてない美桜に触れてはいけないような気がした。

止まらない俺は美桜の口・・首に舌を這わせた
耳の穴に舌を入れた。
美桜が少し喘ぎ声を出した気がした。

これ以上は出来ない・・
俺は美桜の部屋を出た
家を出たあとガチャガチャとまた音がした・・

美桜を触れれるのは雨の日・・
青が俺をむかえにきた時だけになってしまった。




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