淫らな眠りへの誘い
青の他に誰かがいる

恐る恐る眼を開けると大ちゃんがいた・・

「大ちゃん?どうして?」

さっきが現実ならいつも舐められてた・・舌で・・
きっと青に・・青は不思議な猫・・
意思をもってかわいそうな私を慰めていたかも・・
私は顔・・胸・・そしてそのほかも・・その舌を使って・・

「大ちゃん・・私が青に舐められてるのを見てたの?
おかしかった?人間に相手にされないから相手が猫だと笑ってた?
自分はいっぱい相手がいるのを見せつけて・・そんなに私のことがきらい?
憎い?先輩がいなくなったのは私のせいだから?」

涙が止まらない・・
恥ずかしい・・青に舐められて・・私・・声を上げてたかも
「あの女のことなんて・・思い出したくない・・美桜をなんで嫌うんだ」

「うそだよ・・迷惑だって・・口だって聞いてくれないじゃないか」

「美桜には添島がいるのに俺なんかがお前と仲良くしたらいけないだろ」
「私にセイくんがいるって?セイくんは私の面倒を見てくれてるだけだよ・・
セイくんが私となんてあるわけないよ・・
私のことなんてなんとも思ってないよ・・
ただ優しいだけ・・大ちゃんと一緒だよ・・
優しいから私のそばにいてくれるだけ・・大事な人が出来たらいなくなるんだよ・・大ちゃんみたいに・・」

「大事な人?」

「そうだよ・・麗華先輩・・綺麗で大人っぽい・・
子供っぽい私なんて叶わない・・
今だってそう・・大ちゃんの周りは綺麗な子ばかり・・
私は猫となんて・・惨めだね・・」

「美桜を舐めてたのは青じゃないよ・・俺だよ」

「嘘だよ・・大ちゃんには手だってあるじゃないか・・舐めてるって感じしかしなかったのに・・」

「舌しか使ってない・・あとはあの女に使って汚れてる・・美桜を汚したくない」
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