淫らな眠りへの誘い
「汚れてるって?・・好きだったんでしょ?だから付き合ってたんでしょ」

大ちゃんは眼を見開いたあと、眼を反らせ、悲しそうに言った。
「違う・・あの女は俺を脅したんだ・・付き合わないと美桜を襲わせるって」
「私のために?大ちゃんは犠牲になったの?」
私は大ちゃんの腕をつかんだ
「ごめん美桜・・言うつもりはなかったんだ・・」
「どうして・・そんなこと・・」
大ちゃんを掴んだ手をはなした。・・

「美桜が好きなんだ・・守りたいと思った
俺はあんな女と付き合って汚れていくのに
美桜は添島と仲良くしている・・嫉妬したんだ・・
見せつけるように他の女を抱いてるのも・・
そんなことしたってますます汚れるだけなのに・・」
大ちゃんは俯いて両手を握り締める
「先輩のことが忘れられないから色んな子とと思っていた。
私は恨まれていると思ってた。だから話しかけてもくれないのかって・・」

大ちゃんは俯いたまま
「俺はもう美桜のところには戻れないと思っていた。
あの女とのセックスを見られた時・・軽蔑され、けだものだと思われたと・・
添島が現れて決定的なものになった。もう美桜の隣はあいつだと諦めたよ
美桜に普通に接することなんてできない・・俺はそんな器用じゃないから
拒絶することにしたんだ・・
でも美桜が恋しい俺を・・もう触れれない俺を・・うっ・・う
青は哀れんで連れてきてくれた・・寝ている美桜のところへ・・
俺は青の真似をして舐めた・・許されないことは分かっていた・・
でもやめれなかったんだ・・うっつごめんよ美桜・・傷つけるつもりなんてなかった・・
惨めなのは俺だよ・・汚れてる俺だよ・・美桜じゃない・・」
私は大ちゃんの顔を両手で触る・・大ちゃんは目を伏せた・・
「大ちゃん・・大ちゃんは汚れてないよ・・私のためにそんなに苦しんで
ごめんね・・知らなかった・・
大ちゃんと先輩のを・・見たときショックだった。
汚いとか、けだものとか思わなかったよ・・大ちゃんと先輩は好き合ってて・・
大ちゃんが遠くに行った気がした。大人になった大ちゃんの隣は
私みたいな子供はいれないんだと思って悲しかった・・」
自分から言うなんて恥ずかしいけど・・
「・・大ちゃんのこと好き・・他の人と・・しないで欲しい・・
私は・・大ちゃんに触って欲しい・・キスもして欲しい・・」
大ちゃんは私の目を見て
「美桜・・好きだよ・愛してる・・ごめんよ・・触れたらもう・・
止められないんだ」
「うん・・止めなくていい・・好きだよ・・大ちゃん」


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