淫らな眠りへの誘い
うわさは瞬く間に広がったようだ・・
次の休み時間も大ちゃんのところへ女の子たちが来た
「大地・・彼女ができたって本当?」
「あ~」
「誰?」
「美桜」
女の子たちは顔を見合わせた・・
「へ~本当だったんだ・・
麗華先輩と付き合って仲悪くなったからうそかと思ってたんだけど・・
あの子じゃしょうがないか・・前・・仲良かったもんね・・」
と口々にいいながら離れていった。

昼休みは大ちゃんとセイくんと私の3人で私の弁当を食べるという
変わった構図になっていた。
遠巻きにクラスとか廊下から観察されてるのが分かる・・
食べづらい・・大ちゃんもそうらしいけど
一人いつもより機嫌がいい人が・・
きっと見られるのが慣れてる?好きなのかも・・
「久しぶりの美桜の弁当うまいだろ?大地・・
ありがたくいただけよ・・美桜を泣かせたら僕がお前の分も食べるよ
弁当だけじゃないの分かってるね・・」
と意味不明のことを言ってまた食べだす・・
大ちゃんは最後の言葉で食べ物をのどに詰まらせたというのに・・
「大丈夫?大ちゃん?」と私は背中をさすってポットのお茶をあげる
「うん・・ありがとう」
「ラブラブだな・・」と購買のパンを持って田中君が席に現れた
4人で昼・・これがしばらくの私たちのスタイルになった。
「おいしそう・・」という田中君にセイくんが私の弁当からおかずを取った
「やるよ・・」
「それ・・私の」
「美桜は大きな胸がいっぱいで食べれないだろう?
少しやれよ・・パンじゃ育ちざかりの男子は持たない・・
何なら作ってもらえよ美桜に・・」と勝手にいうセイくん
「俺・・いつもはお弁当持ってきてるから・・」
ありがとう田中君4人分の弁当作りはきついです。
「あっ篠崎さん・・大地とよりが戻ったんだったらサッカー部のマネージャー
に戻らない?正直困ってるんだ・・マネージャー一人じゃきついよ・・」
と田中君
でもセイくんが一緒に帰ってくれてるし、夕飯も作らないと・・
「そうだ・・田中・・俺も期間限定でサッカー部に入ろうかな
今日・・見学に行くよ・・」
期間限定?
< 73 / 87 >

この作品をシェア

pagetop