恋愛自動販売機【短編】

こうして今の状況に至るのである。




「あと少し~」




必死に5百円玉をとろうとしている彼を見つめると顔がニヤける。



私の為に、頑張ってくれてる。



嬉しい~。



しかも私服姿かっこいい~。



いつもと違った彼に1人テンションが上がる。




「あとちょっ・・・・・・・・あ!!」




とれたの!?



ムクリと起き上がる彼の手元に目がいく。




「ほれっ」




彼の手からキラリと光る物が私にとんできた。



私はそれをキャッチする。



「ありがとう」




にっこりと微笑み、手の中の5百円玉をギュッと握り締める。




< 5 / 16 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop