恋愛自動販売機【短編】
こうして今の状況に至るのである。
「あと少し~」
必死に5百円玉をとろうとしている彼を見つめると顔がニヤける。
私の為に、頑張ってくれてる。
嬉しい~。
しかも私服姿かっこいい~。
いつもと違った彼に1人テンションが上がる。
「あとちょっ・・・・・・・・あ!!」
とれたの!?
ムクリと起き上がる彼の手元に目がいく。
「ほれっ」
彼の手からキラリと光る物が私にとんできた。
私はそれをキャッチする。
「ありがとう」
にっこりと微笑み、手の中の5百円玉をギュッと握り締める。