恋愛自動販売機【短編】
せっかく合ったんだし、ここで別れちゃったらきっとまた話す機会なくなっちゃう。
「佐々川くんっ!!」
勇気を振り絞りながらかれの名を呼んだ。
「よかったらお礼にジュースでも奢ってあげる」
今まで見てるだけだった私がこんなことを言うなんて自分でもびっくりした。
だってよく分かんないけど今だ!!!
って思ったんだもん。
色んな人たちとすれ違うなか、彼の返事を待つ。
ドキドキする。
ってかよく考えたら何か用事がなきゃこんな街中歩いてないよね!?
もしかすると彼女と待ち合わせだったかも・・・・・・。
やっぱり迷惑だったかな。
考えれば考えるほど不安になる。