幸せまでの距離
第3話《恋の終わり》
永遠の恋人。
無二の親友。
かけがえのない家族。
……それら全てが、出会うべくして出会ったというのなら、どうして別れが訪れるのだろう?
出会ったこと自体が間違いだったとでもいうように、
人は簡単に互いを傷つけ合い、
自らの手で大切なものを手放してゆく――。
言語を持たない種族だったら、相手を理解できたのか?
むしろ孤独に生きた方が楽なのではないか?
我々は時に、人として生まれた意味さえ見失ってしまうんだ――。
永久迷路のような感情の中で。