【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ弐





 奏太さんの声色は





 低くて、切なさを含んでて。





 悲しげに私を見据えてた。






「百合さんを―――




 選んだんだね」






 私の言葉に




 奏太さんが目を見開いた。





「なっ――」


「信じてたのは私だけだったんだね。



 信じて損した」





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