【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ弐








 目の前に奏太さんがいたから。





 奏太さんは




 誰かを殴っていた。





 いつぞやに




 私に男を教え込んできた三人組の男だった。






「立てよ!」





 奏太さんが吼えた。





 三人は傷だらけだった。





「やめて!」





 私が叫んでも




 奏太さんは止まらなかった。





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