【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ弐








 病院に着くと、



 受付の看護師さんに用件を言った。



「神谷さんは305号室ですよ」




 看護師さんに礼を言って、




 私は奏太さんを引きずるようにして



 歩いた。




 皆が、見世物を見るような顔で




 私たちを見ている。




「花蓮〰〰、離せよ」




 奏太さんが



 若頭とは思えない情けない声で。




「話し合いくらいはしてください!」




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