【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ弐








 名前を言われて






「私は花蓮です」







 そう名乗った。







 苗字はあるけど





 名乗りにくい。





 だから名乗らなかった。




 百合さんは目を大きく見開いて。





 それから小さく何かを言った。






 なんて言ったのかはわからなかったけど





 彼女はすぐに笑顔になった。





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