君の涙にキスを ~燐&蓮編~
「蓮君・・・どういう事だ。」

そんな中、俺と澪を交互に見ながら、戸惑うおじさん。

俺は、おじさんの前に出ると今まで言えなかった

自分の想いを、初めて言った。


「幼い頃から澪が好きだった。でも、燐と婚約と言う話が出て・・・
 俺は月護の次期当主だから我が儘は言えないと、抑えてきました。
 でも、やっぱり俺、澪がどうしようもなく好きなんです。」

おじさんを真っ直ぐ見詰め、目を逸らさない様に一気に話した。


「燐に話したら、こんな茶番を考えてしまって・・・申し訳ありません。」

深く頭を下げつつ、最後に付け加えたのは

ちょっとした燐への仕返し。


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