君の涙にキスを ~燐&蓮編~
Ⅵ.溢れる想い
――――ん―――――
目を開けた時、そこは知らない部屋だった。
太陽は昇り切って、どうやらお昼を過ぎた頃みたい。
首だけを動かして、周りを見てみると
ベッド脇に突っ伏して寝ている女の人がいる。
ん~この匂い・・・麻子さん?
今朝の記憶が曖昧で、よく覚えていない。
ただ、昨晩の敵が、かなり手強かった。
基本的に、俺達の仲間は単独行動を好む。
なのに、昨日の奴らは集団で行動し
複数で襲ってきた。
俺や、蓮、優もかなり苦戦しなんとか全て殲滅したけど
最後の最後で、ヘマをした。
倒したと気を抜いた時、まだ息をしていた奴に
後ろから攻撃された。
蓮と優は、俺からかなり離れた場所にいたので
それに気が付かなかったようだった。
俺は、傷を負いながらも敵を倒し
意識朦朧としながら、その場を離れた―――――
で、気が付いたらココに居た。