君の涙にキスを ~燐&蓮編~
「あぁ。澪は一途だよ。たった1人だけをずっと想ってる」

「だったら、なんで?」

「アイツが好きなのは、俺じゃない。」

これ以上は、俺の口からは言えない。


あとは、蓮と澪が話し合って貰わなくちゃ。

上手くいけば良いけど・・・コイツ、頑固だしなぁ。

むっつりスケベのくせに――――


「とにかく、今から家に戻るよ。んで、澪にもちゃんと言うから。」

扉に手を掛け、部屋を出ようとすると

後ろから襟を掴まれ、部屋に引き戻され壁に叩きつけられた。


ダンッ―――――――

「お前、本気なのか!?」

今まで見た事もない、激しく怒った顔だ。

「っ・・・あ、たりまえだ。」
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